表5は、週刊マンガ雑誌の高校生への進出を表したものである。これをみると、年を追うごとに高校1年、2年、3年と、階段状にマンガ雑誌が浸透していっているのが、如実にみてとれる。1964年(昭和39年)に高校1年である人は昭和23年生まれであるから、昭和23年以前、以降に生まれた世代で、マンガに対する大きな断層があることがわかる。どうやらマンガ世代の発祥は、昭和23年生まれの団塊の世代のようである。表5 週刊少年マンガ雑誌の高校生への進出
高1男子
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高2男子
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高3男子
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| 1964年(昭39)第10回調査 |
| @高1コース |
@高2コース |
@蛍雪時代 |
| A高一時代 |
A高二時代 |
Aラジオ講座テキスト |
| B週刊少年サンデー |
B平凡 |
B平凡 |
| C週刊少年マガジン |
C明星 |
C週刊平凡 |
| D平凡 |
D週刊平凡 |
D明星 |
| E明星 |
E高校英語研究 |
Eリーダーズダイジェスト |
| F週刊平凡 |
F週刊明星 |
F週刊朝日 |
| GNHK英会話 |
G週刊朝日 |
G高3コース |
| H週刊読売スポーツ |
Hリーダーズダイジェスト |
H週刊明星 |
| Iボーイズライフ |
I週刊ベースボール |
I週刊ベースボール |
| 1965年(昭40)第11回調査 |
| @高1コース |
@高二時代 |
@蛍雪時代 |
| A高一時代 |
A高2コース |
Aラジオ講座テキスト |
| B平凡 |
B平凡 |
B平凡パンチ |
| C週刊少年マガジン |
C明星 |
C高3コース |
| D週刊少年サンデー |
Dスクリーン |
D明星 |
| Eボーイズライフ |
E平凡パンチ |
E平凡 |
| F明星 |
F週刊少年サンデー |
Fスクリーン |
| Gスクリーン |
G週刊平凡 |
G週刊平凡 |
| Hリーダーズダイジェスト |
H蛍雪時代 |
H週刊明星 |
| I週刊明星 |
I映画の友 |
Iリーダーズダイジェスト |
| 1966年(昭41)第12回調査 |
| @高1コース |
@高2コース |
@蛍雪時代 |
| A高一時代 |
A高二時代 |
Aラジオ講座テキスト |
| B週刊少年マガジン |
B週刊少年サンデー |
B平凡パンチ |
| C週刊少年サンデー |
C週刊少年マガジン |
C高3コース |
| Dボーイズライフ |
D平凡 |
D平凡 |
| E平凡 |
E明星 |
D週刊少年サンデー |
| F週刊少年キング |
F平凡パンチ |
F週刊少年マガジン |
| F明星 |
Gボーイズライフ |
G週刊平凡 |
| H平凡パンチ |
H週刊平凡 |
H週刊明星 |
| I初歩のラジオ |
I週刊明星 |
Iリーダーズダイジェスト |
毎日新聞社『読書世論調査』1985年度版より
また、マンガ世代といわれる大人を、マンガ離れさせることなく引っ張ってきた、出版社側の努力も見逃せないであろう。大きな特徴といえるのが、「クラスマガジン編集」である。子どもから大人までまんべんなく読者がいるような雑誌作りは、そうそうできるものではない。そのときの年齢によって、読者の興味は変わっていくものである。それに応じるような雑誌作りをし、読者を逃さないようにしているのである。表6によると、マンガ雑誌は幼児期から30代以上の人々をカバーしていることがわかる。
表6 大手3社のマンガの「クラスマガジン編集」
| 対象 |
幼年 |
10代前半 |
10代後半 |
20代 |
30代以上 |
| 小学館 |
コロコロコミック |
少年サンデー |
ヤングサンデー |
ビッグコミック
スピリッツビッグコミック
スペリオール
|
ビッグコミック
オリジナル |
| 集英社 |
Vジャンプ |
少年ジャンプ |
ヤングジャンプ
ベヤーズクラブ |
ビジネスジャンプ
スーパージャンプ |
ヤンジャン30 |
| 講談社 |
コミックボンボン |
少年マガジン |
ヤングマガジン |
コミックモーニング
コミックアフタヌーン |
ミスターマガジン |
日本文芸社『マンガと日本人』(福島章);P58より
年齢層の拡大の理由としては、まずジャンルの多様化があげられる。経済、法律、政治、古典、歴史と、もはやマンガで表現できないジャンルはない、といわれるくらいである。上記のものは、本来は活字で読むべきジャンルであったが、マンガのもつ表現能力の豊かさ、視覚的なわかりやすさがマンガ世代に受け、発達していった。「古文を口語文に翻訳したように今度は現代の一番新しい言語であるマンガにも翻訳しようというわけです」〔山本濱賜、毎日新聞1990年7月5日付け〕という指摘は、その状況をうまく例えていると思う。