オレ流超人批評
第16回 ハンゾウ
幼き頃、顔面に火傷を負い醜き素顔を隠す忍者超人
徹底して相手をいたぶったあとは
その研ぎ澄まされた妖腕刀にて“御面頂戴”
What's ハンゾウ
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| ハンゾウはザ・ニンジャ、サタンクロスに続く、忍者超人の一人です。彼はキン肉万太郎の「火事場のクソ力チャレンジ」で、ノーリスペクトの一人として初登場しました。 やはり忍者キャラというのは扱いやすのか、U世でもでてきましたね。忍者キャラをU世で登場させる場合、一番簡単なのは伝説超人であるザ・ニンジャの息子か弟子を登場させる、ということが考えられるのですが、毎回そのパターンでもまずいと作者のゆでたまごが思ったのか、ニンジャの一番弟子の敵(かたき)という、ちょっと変化をつけた因縁をもたせた登場となりました。 それゆえ彼は万太郎と闘う前にザ・ニンジャと闘うことになり、これを打ち破ることによって己の忍者超人としての技量をアピールしています。この時点で彼は『キン肉マンU世』という作品において、忍者超人という個性を独占する権利を得ました。これは大きいですよ。いわば今まで『キン肉マン』における忍者キャラの第一人者であったザ・ニンジャから、そのキャラを受け継いだわけですから。 事実彼は万太郎に敗れたあと、デーモンシード編でアイドル超人の一人として復活し、見事ゲッパーランドを打ち破っています。同じノーリスペクト出身で、実力と人気では彼より上であったボーンコールドが復活していない(2005年1月現在)ことを考えると、彼のアイドル超人としての抜擢は、忍者キャラの使い勝手のよさを象徴していますね。 彼は幼少時代に火傷した顔を隠すために般若の仮面をつけ、さげすまれた過去を持つことで屈折した悪行キャラに成長しています。ファイトスタイルもわざと相手の攻撃を受け、それがまったく無意味であることを強調して相手の恐怖心をあおって心を折り、ゆっくりと料理するというサディスト気味のものを信条とし、さらに屈折したキャラとして描かれています。 その中でも屈折した彼の特徴といえば、妖腕刀からの「御面頂戴」でしょうか。刀と化した右腕(肉体が刀になるメカニズムがよくわからんが・・・)で、フィニッシュに相手の顔の皮をそぎ落とすという、なんとも残酷な技です。 これをみると、初代『キン肉マン』におけるネプチューンマンのマスク狩りを思い起こさせますね。ネプチューンマンがマスクのコレクションで、ハンゾウは顔のコレクション。ハンゾウの方がちょっと生々しすぎて嫌ですが。ただもしネプチューンマンとハンゾウの試合があったとしたら、ハンゾウは 「醜い顔を隠すためにマスク超人になったのだろうが・・・」 とかネプチューンマンにいわれちゃうんですかね(笑)。ウォーズマンみたいに。しかもハンゾウの場合、そのセリフがドンピシャリであてはまっているし。 またその他の技も豊富で、さすがは忍者超人の面目躍如といったところでしょうか。撥雲風車、傀儡(くぐつ)人型、兜蟹変化など、その技数はかなりのものがあります。とくに撥雲風車などは、キン肉マンがサタンクロス戦で使った「マジックスクウェア」にも似ていて、もう一人の忍者超人であるサタンクロスをも微妙に意識させますね。まあ忍者の術ということで、ちょっとなんでもありって感じもありますが。 そして必殺のフェイバリットである「釣鐘割り」が、ちょっとキン肉バスターを彷彿とさせるんですよ。このマンガにおいてバスター系の技を持つということは、出世への足がかりになるんですよね。アシュラマンしかり、スカーフェイスしかり。彼がこの「釣鐘割り」でもって、どこまで出世超人になれるかが楽しみです。 またハンゾウの隠れた功績に、万太郎のフェイバリットである「マッスルミレニアム破り」があります。ケビンマスクが大々的な「マッスルミレニアム破り」を公開しましたが、実はそれより先にハンゾウがやってるんですね。ただケビンの完璧なる「ミレニアム破り」とは違って、ハンゾウの場合は全てのロープを切断するという単純なもので、結局は変形のマッスルミレニアムで敗れてしまうので、不完全な「ミレニアム破り」といったほうが正しいかもしれません。ただ万太郎を動揺させたのは事実ですから、評価には値するでしょう。 実をいうと、オレはハンゾウは一見キャラだと思っていたんですよ。それがアイドル超人軍の一人として復活したときは、正直驚きましたね。それだけ忍者超人としての可能性を、作者ゆでたまごに買われたんでしょうか。今後常連超人になれるかどうかは、新しいシリーズでの活躍にかかっているといえますね。 しかし顔面火傷したときに、なんでわざわざあんな不気味な般若の面なんてチョイスしたんでしょうかね。ペンギンとかアザラシとか、もっとかわいい面にすれば、彼もあんな屈折した超人にはならなかったかもしれないのに(笑)。 ※今回は純さんからリクエストをいただきました。ありがとうございました。 (2005年1月9日) |