オレ流超人批評

第43回 キン肉マン ビッグボディ

巨体を誇る王位継承候補

その豪快なやられっぷりはある意味レジェンド

いったいなぜ彼は瞬殺されたのか!?

What's キン肉マン ビッグボディ

名   前

キン肉マン
ビッグボディ

出   身

カナダ

超人強度

1億パワー

必 殺 技

不明

主な戦績

キン肉マン スーパー
フェニックス●
 

 

 彼は『キン肉星王位争奪戦』において強力(ごうりき)の神の力を借り、王位継承候補として王位争奪戦に参加しました。ところが初戦の相手が不幸にも優勝候補のフェニックスチームであったため、まったくもっていいところなく完膚なきまでに叩きのめされるという、ある種芸術的なやられっぷりを披露する結果となり、不本意な形でその名を日本中の肉フリークにアピールすることになります。ところがそのチームとしての脆弱さ、哀れすぎる扱いの悪さが逆に注目されたのか、違う意味での伝説超人(レジェンド)となった珍しい超人であるともいえます(笑)。

 その名前はおそらくゆで先生が「愛読者賞(ジャンプで昔あった読切作品賞レース)」に参加したときの作品『勇者ビッグボディ』からの転用かと思われます。ただ他の王位候補の名前が「フェニックス(不死鳥)」、「ゼブラ(シマウマ)」、「マリポーサ(蝶)」、「ソルジャー(戦士)」といった、動物や属性をモチーフにしているのに対し、「ビッグボディ(巨体)」と一人だけその身体特徴を名前にしていたため、異質感というかのけ者感がありましたね。「キン肉マン・巨体」ってなんだよ、みたいな(笑)。そんな借り物の名前のほかに、デザイン面においてもアメフトプロテクターを身に着けているのくせに、なんでマスクはモトクロス系?みたいな不統一感が、彼に対する作者のやっつけ仕事ぶりを如実に表していたといえるでしょう。

 そんな初期設定段階から噛ませ臭をプンプンさせていた彼のキャラは、一言でいえば「バカ」でした。あ、もう身も蓋もないですね(笑)。一般的に体が大きく、力持ちのキャラはバカという、ある意味マンガ界におけるキャラ設定の不文律をそのまま踏襲してしまったともいえます。この争奪戦の試合方法をサユリ王妃が説明する際も、

「剣をジュウタンに突きさす?」
「対決方法といわれてもこれだけではなんのことやら」

と、ハトが豆鉄砲を食らったような表情をし、その先の展開を予測する能力が極めて欠如していることを露呈してしまいました。さらに対戦相手のフェニックスが逆に知性を売りにしたキャラだったため、その比較対照としてよけいにその頭の悪さが誇張されてしまった感があります。

 彼の頭の悪さというのは、おそらくビッグボディの前身であるストロングマンからのものでしょう。彼はいわゆる田舎の力持ちの兄ちゃんで、傍から見ても思考が鈍そうというか、脳から体に命令がいくスピードが遅そうな人物でした(笑)。村のみんなが大きな切り株を撤去しようと、全員綱引き状態でオーエスやっている最中も、あんな巨躯を持ちながらはじめは傍観者ですからね。誰もがおまえがいの一番で参加すべきだろ、と突っ込んだかと思います(笑)。でもって経過をある程度見越した後に、途中から「どーら、オラにまかせな」と初めて重い腰を上げるわけです。そのあたり、バカながらもそれなりに自己演出能力に長けているともいえるでしょう。自分の存在価値を知らしめる見せ方を熟知しているわけです。しかも「どーら、オラにまかせな⇒このストロングマンに!!」と、後から名乗る倒置法を使って己の印象を強くしているあたり、意外と目立ちたがり屋なのかもしれません。バカなくせして目立ちたがり屋、この性格を端的に示している彼の問題発言があります。

 フェニックスとの対戦においてなすすべなく翻弄される彼を、フェニックスが「でっかい図体してそれでも王位継承者候補なのか!?」と挑発するのですが、それに対して「オ…オレにもよくわからないんだ。強力の神にそそのかされて、ムリヤリ出場させられたんだ」と、王位継承候補者としてあるまじき仰天発言をしています。おそらく彼と強力の神との間では、テキトーな契約が結ばれていたのでしょう。

強力の神:「おまえにはこの強力の神が力を貸すぜ」
ストロングマン:「ち、ち、ち、力を貸すって、ど、ど、どういうことかな?」
強力の神:「おまえを王位継承候補としてプロデュースしてやるってことさ」
ストロングマン:「プ、プ、プロポーズ?プロポーズなら、お、お、女の人とやりたいんだな」
強力の神:「めんどくさいな。とにかく来い。みんながびっくりするから」
ストロングマン:「び、び、びっくり?それって、め、め、目立つのかな?」
強力の神:「目立つ目立つ。テレビにも出られるぞ」
ストロングマン:「テ、テ、テ、テレビに出られるのかな?そ、それならやるんだな」

みたいな(笑)。なんでストロングマンが裸の大将になってるのかは置いといて(笑)、きっとこんな感じだったに違いありません。ところが目立つどころか、想像もしなかったようなひどい目にあわされた彼は、思わず上記のようなセリフを口走ってしまったと予想されます。

 さて、今度はそんな頭の悪いビッグボディの格闘能力にスポットをあててみましょう。といっても、彼はフェニックスに完封されてしまい、まったくもって攻撃シーンを披露することなく散ってしまったという稀有な超人なため(笑)、正直いってどんな力を持っていたのか分析することは不可能です。ただ彼だって腐っても鯛。同じ1億パワーを有するのに、こんなにフェニックスとの差はでないだろうと。そう思ってオレが必死こいて研究した(するなよ)結果、ある結論に達しました。彼はですね、世界のトヨタ自動車もびっくりするくらいの、とんでもなく燃費の悪い超人だったんですよ。そう、彼は普通の超人と比べてやることなすことすべてにおいて、運動はもちろん、考えたり疑問をもったり、はたまた喜怒哀楽を表現するにおいても不経済なパワーを消費をしてしまう、超人強度浪費超人だったんです。

 例えば王妃の投げかけた試合方法がわからず、疑問に思うことで50万パワーを消費し、マンモスマンに対し優勢なゴーレムマンに「怪力超人の底力を見せてやれ!」と熱烈にエールを送るのに100万パワーを消費。ウォーズマンに相当します(笑)。ミキサー大帝に「邪悪友情パワー」を貸し与えるのに2000万パワーほど(バッファローマン2人分に相当)を消費し、その他いろいろと興奮したり、考えたり、焦ったりすることでどんどんとパワーを消費していき、フェニックスと闘うためにロープをまたいでリングインするのに最後に残った1000万パワー(アシュラマンに相当)のほとんどを費やしてしまい、闘う前に超人強度がほぼ0パワーになっていたんですね。超人パワーの垂れ流し、これが彼の大失態の秘密だったわけです。これならばフェニックスに瞬殺されたというのも納得がいくってもんで…っていくか(笑)!でも一応「ビッグボディ パワー浪費一覧表」を作ってみたので、オレの持論に興味をもった方はどうぞ。

 でも今から思うと、あのミキサー大帝に協力した「邪悪友情パワー」は怪しいなあ。おそらくバカ正直に多大なパワーを貸し与えたのはビッグボディ一人だけで、あとの4人は手え抜いていたんじゃないかなあ?神輿を担いで疲れると、担いだフリして休むあれと同じで(笑)。「いいよ、いいよ、あいつバカだからその気にさせて任せておけば」なんてね、フェニックスあたりがまた策を弄してさ(笑)。

※今回はサナさん、キン肉マメさん、瀬戸さん、三浦さん、空手バカボンさん、何が強力だ!さん、ガルさん、大地さん、ひろきさんほか、たくさんの方からリクエストをいただきました。ありがとうございました。

(2008年11月9日)

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